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♪オープニングはナット・キング・コール・ヴァージョンでの「IT’S ONLY A PAPER MOON」。藤田義治氏のコード・カッティングから始まったバックの演奏も快調、軽快にスイングするこの曲をPANTAはノリよく歌いこなし、演奏後「なかなかいいね〜」と自賛したのも頷ける上々のオープニングで、魅惑の一夜がスタート。♪

♪続いて「夢見る頃を過ぎても」(WHEN I GROW TOO OLD TO DREAM)。シンプルに「永遠の愛」を歌っているかと思いきや、実は「さぁ別れよう」という一節が入った離別の歌であることをMCで解説しつつ、歌詞のその屈折に思いをめぐらしながら歌うPANTAに、松元啓介さんのサックスが優しく寄りそいます♪

♪今回も純平氏との愉快なトークが随所で楽しめました。ステージ上で「PANTA、歌上手いんだね」と言ったのは純平氏が初めてかも(笑)。ここはお互いに「貴方が主役」とうるわしく譲り合っているところ♪

♪続いて「STARDUST」。イヴェント・タイトルにふさわしくナット・キング・コール・ナンバーを続けます。この写真はヴァースで酒井順子さんのピアノだけをバックに歌っている所ですが、前説での「環境問題」云々(〜燃えるゴミ、燃えないゴミ色々ありますがこのゴミはどこへ行くのでしょう・・・ではスターダスト、聴いてください)のPANTAのMCには、誰もが脱力しつつ?大笑い(笑)♪

♪間奏中に女性ファンから渡された花束を胸に「酒とバラの日々」(DAYS OF WINE AND ROSES)を歌っています。前回歌った時には、アルコールが苦手なPANTAが、歌詞の「WINE」の部分を「GUNS」や「KNIFE」に変えてしまいましたが(笑)、この日は正攻法でじっくりと甘く切なく歌い上げました♪

♪PANTAのトークから抜粋:「ジャズを歌うっていうのは俺にとっては異種格闘技戦なんだよね。それにたとえ遊びであっても、遊びも真剣にやらなきゃいけないっていうのが俺の主義だし、ホント、非常にエネルギー使ってる(笑)」「ロックだと入り損ねたら皆4小節とか8小節とか待ってくれるけど、ジャズの人たちは譜面どおりどんどん先に行っちゃって冷たいんだよな〜。だから美佐ちゃん(=ウッド・ベースの若林美佐さん:写真後方)、歌入るとこになったらハイッて教えてね(笑)」「(酒とバラの日々の歌詞について)ある意味これは”アリとキリギリス”の話だな」♪

♪今回最大の関門「君住む街角」(ON THE STREET WHERE YOU LIVE)に挑むPANTA。時間的には3分もないメル・トーメ・ヴァージョンですが、アップ・テンポの上に緻密なアレンジが施された難曲。MCで「さて途中で止まるか、最後まで演奏できるか」と言ってましたが、エンディングの連続ブレイクでのスキャットもきまってみごとに完奏!♪

♪ベースが若林さんからフジタヨシコさんに代わって、ボサノバ・コーナーへ。曲はジュリー・ロンドン・ヴァージョンの「FLY ME TO THE MOON」と「さようなら世界夫人よ」。後者のボッサ版は前回に続く再演でしたが、ピアノが主体だった前回とは違って、サックスがテーマを奏でてスタン・ゲッツ風。この曲にまた新たな光が当てられました♪

♪ラストは、「MACK THE KNIFE」をボビー・ダーリン・ヴァージョンで。エンディングへ向け直線的に盛り上がって行くアレンジですが、コーラスごとに転調が連続するこれも難曲を、PANTAは堂々と歌いあげ、最後は「匕首(あいくち)マック」への思い入れあまってか、ご覧のようについロッカー的なアクションが・・・(笑)♪

♪アンコールでは、前回に引き続きゲストとして安全バンドの長沢ヒロが登場。見つめ合う二人・・・(笑)。ここでPANTAはジャケットを脱ぎ、指でカウントを取りながら立ち上がってのパフォーマンスへ移行♪

♪フジタヨシコがピアノに回り、曲は4ビートでクールにキメた「コミック雑誌なんか要らない」で、のっけから長沢ヒロがPANTAのヴォーカルに7THのハモリをかぶせるスリリングな展開。当日本番前に「4ビートでジャジーに」と口頭で打ち合わせただけのぶっつけとは思えない、息の合ったパフォーマンスとなりました♪

♪満場の喝采の中、PANTAから「またどうぞこのチャンスをを与えてください」とのメッセージが発せられ、惜しまれつつ終演・・・ということなので、いつになるかはともかく、必ず開かれるはずの次回VOL.3をどうぞお楽しみに・・・!!!♪

♪もちろんこの企画は、長年このスペースでジャズのライヴを続けてきた伊藤純平氏の活動があればこそ、可能となっているものです。ここで純平氏に改めて感謝を。また厳しい諸条件の中、参加していただいたミュージシャンの方々にも改めて感謝を・・・♪

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